いままでに移植手術を済ませた患者さんたち


1988年8月、帰国時に大阪空港で出迎えの方々と


1989年手術後、ICUから病室に戻られた時に撮影(手前は奥様)


移植手術が終り、帰国前日に お世話になったフィリピン腎センターのアラノ博士と撮影


帰国直前に、お世話になった腎センターのスタッフと一緒に記念撮影


帰国直前に,フィリピン腎センターの所長アラノ博士と撮影。(右側は婚約者のMさん)


帰国前日、アラノ博士と記念撮影


待望の移植手術の模様
(医師団の許可を得て当会にて撮影)


新しい腎臓が働きだし、利尿が認められた瞬間
(医師団の許可を得て当会にて撮影)
腎不全・透析でお悩みの方々へのメッセージ
不幸にも腎不全を患われ、人工透析療法を余儀なくされておられる方々も多いと存じます。
「移植」と言う根本治療があるにもかかわらず、我が国においては、脳死移植が認められた後も、期待したほど多くの実施例を見ないのが現状です。

ご存知のとおり、心臓や肝臓の移植については、「脳死」状態での移植が大原則ですが、こと腎移植に関しては、心臓死での移植が一般的と言えます。
したがって、脳死が人の死と認められても、腎移植を希望される方々には残念ながら大きな福音とはならず、このために、移植医療に恵まれるチャンスが少ない我が国を飛び出して、海外での腎移植を希望される方々も、少なからずおいでのことと存じます。

私共は1987年から、海外での腎移植を希望される患者さんの手となり足となって、数多くの移植手術を実現させて参りましたが、その道は決して平坦ではなく、数多くの壁があったことも事実です。

外国で医療を受けると言うことは、単に言葉や文化の違いにとどまらず、医療のシステムが我が国のそれと根本的に異なります。
例えば、処方された薬一つ見ても、薬に対する考え方に大きな違いがあります。我が国では、医師から処方された薬を「医者からもらった」と表現して、普通は「買った」とは言いません。しかし諸外国では、薬は「買うもの」であって、決して「もらう」ものではありません。

また、フィリピンを含め欧米の医療機関では、医師は病院の勤務医ではなく、病院のテナントという位置づけで医療行為を行なっております。 これを「オープンシステム」と呼びますが、日本人にはなじみの薄いシステムですので、以下にご説明いたします。
まず、医師は病院の勤務医ではなく、「個人事業主」であるということに注目してください。
病院は資本家が建設・経営し、医師はテナント料を支払って病院内で独立したクリニックを運営します。ちょうどデパートと、デパートに出店しているお店の関係に例えることが出来ます。 医師のクリニックに患者さんが訪れ、診察の結果、検査や手術が必要になった際には、検査機器や手術室の利用料・消耗品代・看護費用・入院費・給食代・事務手数料などが病院側から医師に請求され、医師はこれを立替払いします。
一方で患者さんは、医師と個別に取り決めた治療費(報酬)=プロフェッショナル・フィーと、医師が病院側に立替払いをした費用の合計額を医師に支払います。(医師と病院それぞれ別々に支払うケースもあります)
つまり病院にとっての直接の顧客は医師であり、多くの裕福な患者さんが訪れ、検査や手術を頻繁に行ってくれる、有能・有名な医師に入居してもらいたいと願っているのです。
巨費を投じて設備した最先端の医療機器や入院施設は、利用してもらって初めて投下資本が回収できますが、高額な機器を利用できるのは、富裕層の患者さんを多く持つ、実力ある医師にしか出来ないことであり、また、未熟な医師に利用された結果、医療事故でも引き起こされては、病院の名前に傷がつきかねません。
この意味でも、高級病院は設備や施設の更新を常に心がけ、富裕層の患者さんを多く抱える有能な医師が利用し易い体制を整えているのです。
医師にしてみると、最先端の機器や設備が整った高級病院で高額なテナント料を支払ってクリニックを運営するからには、患者さんから多くの報酬を得なければ経営が成り立ちません。このため当然のこととして、患者さんは高額な医療費を医師に支払うことになります。
また、患者さんの視点で考えると、安心・快適な医療行為を受けるには、高額な医療費がかかったとしても、やはり最先端の設備が整い、かつ、プライバシーが保たれた快適な入院設備があることを望みます。この、病院・医師・患者の3者の思惑と利害を一致させるのが、欧米の医療スタイルである「オープンシステム」なのです。

我が国の医療スタイルは、「クローズド・システム」と呼ばれ、一部の美容外科などを除けば、同一診療・同一報酬の原則で、お世話になる医師や病院に関係なく、基本的な医療費に大きな開きはありませんから、その違いに驚くのも当然でしょう。
一方で「オープンシステム」における医療費は、病院に支払う費用も医師に支払うプロフェッショナル・フィーも、それぞれ病院・医師が独自に取り決めている関係で、高級病院で実力ある医師の治療を受ける際の費用と、そうではない病院や医師に支払うそれとでは、非常に大きな開きがあります。
例えば盲腸の手術で一週間入院するような場合、数百ドルで足りる病院・医師もいれば、一万ドル以上を要求される医療機関・医師が存在するのが現実なのです。
日本でも美容外科の医療費や、弁護士から要求される報酬がピンからキリまで存在するように、欧米の医療スタイルは、患者さんが享受する医療の質によって医療費が大きく異なってまいります。

薬や医師の位置づけだけでも、このように我が国との大きな違いがあり、初めて外国の病院を訪れた患者さんには、理解し難い現実が否応なく待ち構えています。
外国で移植医療を受けると言うことは、言葉の問題など表面に見えている違いにとどまらず、その国の医療体制を十分に理解することから始まると言っても過言ではありません。

このような制度や習慣の違いを乗り越え、移植手術のチャンスを早く確実に現実のものとするために、私共は過去において誠心誠意努力を重ねて参りましたが、正確な事実を取材してくれなかった一部の心無いマスコミに、「外国人の臓器をカネで買っている」などと、的外れな報道をされたことがあったのも、また事実です。
しかし真実は、実際に私共がお手伝いして移植手術をお受けになり、透析と決別して、見事に正常な社会復帰を果たされた方々が、一番よくご存知です。

私共の過去の貴重な経験を基に、腎不全でお悩みの方々のお力になることが出来れば幸です。
相談をご希望の方は、お電話またはメールにてご連絡ください。私共でお役に立てることがあれば、無料でご相談に預からせていただきます。