腎臓移植

フィリピン腎移植
4. いままでにお世話させて頂いた患者さんたち
J.H.さん 九州地方在住 男性 移植手術当時 50 歳
1994年 2 月 メディカルシティー病院にて腎移植手術実施


J.H.さんは、尿タンパクを指摘されてから、手足のむくみを自覚されたそうです。
その後高血圧症状が現れ、腎機能が徐々に低下。透析を受け始めて4年目で当会にお問合せをいただきました。

約一週間をかけてのPMC (組織適合検査)を受けられ、その後一旦帰国。
そして94年の2月に、HLAが合致する提供者が医師団により確保されました。
手術は成功裏に終わり、新しい腎臓に血管を繋げた瞬間に、元気良く尿が作られ始めました。
(私は通常、通訳のために手術室にも同行するのですが、新しい腎臓が働き始めた瞬間は、目視によりハッキリとその事実が確認できます)

手術終了後、ICUで3日間を過ごされ、一般病室に戻ってこられてからも3日間ほどは、腎臓もその機能をいかんなく発揮して、一時間に二度ほど自力でトイレに立たれました。
(手術後は、一日に最低2,000ccの水を飲まなくてはなりませんので、長年の透析によって膀胱が小さくなっている患者さんは、頻繁にトイレに行くことになるのです)

しかし、全く予期せぬ事態が起こってしまいました。
新しい腎臓の活動が低下してしまったのです。尿の量が著しく少なくなって来ました。
大きな拒絶反応がJ.H.さんを襲いました。
医師団の必死の治療にもかかわらず、新しい腎臓は遂に沈黙してしまったのです。
長年の希望が叶って移植手術をお受けになり、一時は順調に腎臓が機能して大喜びしたのもつかの間、J.H.さんご夫妻の落胆の表情を正視することはできませんでした。

その後、現地病院で再び透析療法を受け、体力の回復を待ってから、ご自宅にお送りしました。

現代医学をもってしても、予見不可能な事態に陥ることもあるという事例ですが、J.H.さんには、お気の毒な気持ちでいっぱいです。

ここでは年度の古い患者様を中心としてご紹介しております。 ここ数年で移植手術をお受けになられた患者様につきましては、プライバシーに十分配慮のうえ、ご面談時に写真や資料をご覧にいれます。